院長先生必見 - 歯科医院が初診患者を増やす集客方法を徹底解説
最終更新日:2024/04/26
公開日:2023/05/26
歯科業界は競争が激しいため、新患の獲得に困っている先生方も少なくありません。しかし、適切な対策を講じることで、新患を増やすことは可能です。
この記事では、患者さんが歯科医院を選ぶ手段や、競合に負けないための具体的な集客(集患・増患)方法やポイントをご紹介します。集患に困っている院長先生は、ぜひ参考にしてください。
歯科業界の現状
歯科医院において初診患者を増やすには、歯科業界の現状を理解する必要があります。
厚生労働省の調査によると、2020年10月1日時点の歯科医院数と2021年10月1日時点の歯科医院数はほぼ同じです。歯科医院の数の変化だけを見ると、歯科業界の競争が激化しているとはいえません。
しかし、日本の人口推移を見ると状況は変わってきます。厚生労働省の調査によると、日本の人口は近年減少傾向にあります。たとえば、2065年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢者の比率が38%台の水準になるようです。当然、人口が減って、歯科医院の数が変わらなければ1件あたりの歯科医院を受診する患者さんも減ることが予想されます。歯科業界の激しい競争に生き残るため、常に新患を獲得していく必要があります。
出典:令和3(2021)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省
何かを変えなければ患者さんは減っていく
患者さんが減る傾向にあるなら、何かを変えなければ患者さんは減っていくだけでしょう。現状維持に努めているだけでは不十分です。では、何を変える必要があるでしょうか。
医院を変化させようとする際、新しい治療機器の導入を検討するかもしれません。確かに、最新の治療機器を導入することは重要です。しかし、新しい治療機器を導入しただけでは患者さんには違いが伝わりにくく、初診患者を増やすことにはつながりません。新しい治療機器を導入するだけでなく、いかに患者さんのニーズに合わせて取り組んでいくかが重要です。
患者さんはどのように歯科医院を探している?
新患を増やすための手がかりとして、患者さんがどのように歯科医院を探しているかを知ることは重要です。
弊社が行った、全国20代〜60代の男女を対象にした「歯科医院選び」のアンケートによると、患者さんの30%以上が「公式サイトを参考にする」という回答でした。アンケートによると、家族や友人の口コミ、そして口コミ・比較サイトといった方法から情報を入手する患者さんが多い一方、公式ホームページからの情報を重視している患者さんも多いことがわかります。患者さんが、公式ホームページから詳細な情報を入手できるようにする必要があります。
歯科医院における集客(集患・増患)の考え方
歯科医院における集客(集患・増患)、つまり患者さんを増やすとはどういうことでしょうか。
患者さんを増やすことは、以下の4つに大別できます。以下の点に関して各歯科医院の院長先生方は、独自のアイデアで工夫することが集客(集患・増患)につながります。
- 新規の患者さんを増やす
- リピーター・再初診患者を増やす
- 予約キャンセルを減らす
- 歯科医院のファンを増やす
新規の患者さんを増やす
歯科医院の低迷の原因は、新規の患者さんの減少にあります。日本の人口が減少しているため、新規患者さんの獲得は今後もさらに難しくなっていくでしょう。新規患者さんが増えないと、口コミ、紹介患者さん、リピーターがさらに減少していきます。しかし、効果的な集客(集患・増患)を行うことで新規の患者さんを増やすことができます。
リピーター・再初診患者を増やす
新規の患者さんを増やすための努力のほかに、リピーター・再初診患者を増やすための努力が求められています。リピーターや再初診患者を増やさなければ、いつまでも状況は変わりません。リピーターや再初診患者を増やすことは、他の歯科医院と競合することを意味します。自分の歯科医院の強みをアピールできる集客(集患・増患)方法により、競合歯科医院との差別化を図ることが重要です。
予約キャンセルを減らす
予約キャンセルを「減らす」ことも、患者さんを増やすことにつながります。予約キャンセル、特に無断キャンセルは、歯科医院にとって損失です。事前にキャンセルが分かっていれば他の患者さんを受け入れることが可能ですが、無断キャンセルは他の患者さんを入れることができないからです。患者さんの予約を増やすことも重要ですが、予約を「減らさない」取り組みも重要です。
患者さんの予約キャンセルを減らす取り組みについては、以下の関連記事をご覧ください。
歯科医院のファンを増やす
初診患者の中には治療が終了したら来院をやめてしまう患者さんもいるため、自分の歯科医院のファンを増やし集客につなげることが大切です。初診患者が増えても、その治療が終了してしまえば収入にはつながりません。自分の歯科医院のファンを増やす取り組みが必要になります。
歯科医院のファンを増やすためには、既存の患者さんを大切にしましょう。既存の患者さんを大切にし親身になって接していけば、既存患者さんからの口コミにより、新規患者さんを獲得することが可能です。そのような工夫により、さらに初診患者を増やしていけます。
歯科医院における初診患者(新規患者)を増やすためのポイント
では実際に、どのように初診患者(新規患者)を増やしていくことができるでしょうか。以下の4つの初診患者(新規患者)を増やすためのポイントをご紹介します。
- 競合と差別化ができているか
- エリアのニーズを把握できているか
- ホームページは適した作りになっているか
- 問い合わせ時の対応に問題はないか
競合と差別化ができているか
歯科医院において初診患者(新規患者)を増やすために重要なポイントの1つに「競合との差別化」があります。競合歯科医院にはない、独自の強みをアピールすることが重要です。たとえば、「土日診療可能」や「個室治療可能」などの、他の競合歯科医院にはない取り組みが必要です。「キッズスペース完備」など、お子さま連れの患者さんのニーズに寄り添っていくことも差別化につながります。また、予約システムを導入して待ち時間を減らす工夫をするのも差別化の一つでしょう。
エリアのニーズを把握できているか
初診患者(新規患者)を増やすために、歯科医院の立地「エリアのニーズを把握」しましょう。たとえば、歯科医院が子どもの多いエリアにあるなら、小児歯科の需要が高いです。また、歯科医院の立地エリアに若い人が多く住んでいるなら、ホワイトニングなどの審美歯科の需要があります。歯科医院における初診患者(新規患者)を増やすために、まず歯科医院のエリアのニーズを把握するための調査を行うことをおすすめします。
ホームページは適した作りになっているか
歯科医院において初診患者(新規患者)を増やすために重要なことの一つに、「ホームページ」があります。自分の歯科医院の公式ホームページは「適した作りになっている」でしょうか。たとえば、ホームページはユーザーにとって分かりやすく情報が掲載されている必要があります。どのような治療が得意か、開業時間はいつか、歯科医院の所在地はどこか、などの必要な情報は、詳細に掲載しましょう。歯科医院の公式ホームページのデザインやコンテンツは、歯科医院の強みや魅力を伝え初診患者(新規患者)を獲得するために重要です。
問い合わせ時の対応に問題はないか
患者さんは、歯科医院の公式ホームページから歯科医院の情報を探し出し、診察予約のために問い合わせることが一般的です。特に、新規患者さんの場合は電話で問い合わせるケースが多いです。その際のスタッフの対応は、初診患者(新規患者)の獲得においてとても重要な役割を果たします。症状や希望の時間帯などを親切に聞いてくれる受付は、患者さんにとって好印象をもたらします。
受付スタッフは愛想よく対応できているでしょうか?きちんとした敬語を使えているでしょうか?必要であれば、信頼できる知り合いに電話をかけてもらうなどして、抜き打ち調査をしてみるのもよいでしょう。
歯科医院における初診患者(新規患者)を増やすための集客方法
この章では、歯科医院における新患(新規患者)を増やすための集客方法を8つご紹介します。
- ホームページ
- Web広告
- ポータルサイト
- Googleビジネスプロフィール(口コミ)
- SNS
- チラシ・ポスティング
- 看板やポスターなどの広告
- 問診表によるアンケート
ホームページ
初診患者(新規患者)を増やすための集客方法の一つに「ホームページ」があります。ホームページは集客の基本です。多くの患者さんは、ホームページを見て歯科医院の情報を得ています。まだ歯科医院のホームページを制作していない場合は、公式ホームページを制作しましょう。
すでにお持ちの場合、ホームページが常に最新の情報を保てるように努めましょう。もし、ホームページを持ってはいても更新していない場合、ユーザーがサイトに訪れる回数は徐々に減ってしまうでしょう。
Web広告
「Web広告」も、初診患者(新規患者)を増やすための効果的な集客方法の1つです。いくつかあるWeb広告の中でも特に効果的な集客方法はリスティング広告でしょう。リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索結果の上位表示が可能なため、集客効果が高いです。しかし、医療広告ガイドラインにより、医療機関のリスティング広告の規定が厳しくなっています。ご自身による広告の配信が難しい場合は、医療広告ガイドラインによく精通している業者に依頼しましょう。
ポータルサイト
初診患者(新規患者)を増やすため、歯科医院を検索できるポータルサイトに登録することが効果的です。登録しておくと、患者さんが自分の歯科医院を検索して来院してくれる可能性が高まります。しかし、他の競合歯科医院も登録しているため、自分の歯科医院の強みや得意分野をアピールし、他の競合歯科医院と差別化を図ることが重要です。登録しただけで終わりではなく、常に更新して患者さんに自分の歯科医院を選んでもらう工夫が必要です。
Googleビジネスプロフィール(口コミ)
歯科医院が初診患者(新規患者)を増やすために効果的な集客方法の1つに「Googleビジネスプロフィール」があります。Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップ上に歯科医院の情報を掲載できるサービスのことです。Googleビジネスプロフィールには口コミ機能が搭載されており、ユーザーたちの歯科医院への評価や評判を見ることが可能です。Googleマップ上の口コミを見て来院する方もいるため、内容を定期的に更新していく必要があります。Googleマップ上で地図と一緒に自分の歯科医院の情報を閲覧できるため、集客効果があります。Googleビジネスプロフィールは、無料で登録できるため、ぜひ利用しましょう。
SNS
「SNS」を利用した集客方法を導入している歯科医院も増えています。たとえば、Twitterで歯科医院の情報を提供したり、Instagramにより自分の歯科医院の雰囲気が伝わる写真を投稿できます。SNSによる集客は無料で行うことが可能ですが、すぐに効果が表れるものではありません。長期的に運用するつもりで導入しましょう。定期性を保つことが効果的な集客のポイントです。
チラシ・ポスティング
「チラシ・ポスティング」も、歯科医院が初診患者(新規患者)を増やしていくための効果的な集客方法です。初診患者(新規患者)の多くは、地元エリアに住んでいる人たちがほとんどです。このことから、自分の歯科医院の情報をチラシにしてポスティングすることは効果的な集客方法でしょう。チラシ・ポスティングは、特に高齢の患者さんに対して効果を発揮します。折込チラシを検討する場合は、地元の新聞社などに問い合わせて、配布日などを事前に確認しましょう。
看板やポスターなどの広告
初診患者(新規患者)を効果的に増やすための集客方法に「看板やポスターなどの広告」があります。看板やポスターなどの広告は、毎日無意識のうちに私たちの視野に取り入れているものです。そのため、患者さんが「歯科医院に行きたい」と思ったときに「そういえばあの場所に歯科医院があったかも」と、看板やポスターなどの広告により思い出すことがあります。看板やポスターなどの広告は、患者さんの印象に残るデザインであることが重要です。信頼感や清潔感などを保った上で、印象的なデザインにしましょう。
歯科医院におけるリピーター・再初診患者を増やす方法
歯科医院において初診患者(新規患者)を増やすことは重要ですが、リピーター・再初診患者を増やすことも大切です。歯科医院におけるリピーター・再初診患者を増やす方法を3つご紹介します。
- 次の受診日を伝える
- 既存の患者さんやターゲットに向けて定期的に情報を発信する
- 丁寧なコミュニケーション
次の受診日を伝える
歯科医院におけるリピーター・再初診患者を増やすための1つ目の方法は、患者さんに「次の受診日を伝える」ことです。患者さんは、通院の優先度が低いと、次の受診日を忘れてしまう可能性があります。そのため、患者さんが次の受診日を忘れないための工夫が必要です。たとえば、患者さんに次の受診日を伝える際、診察券への記入だけでなく、診察券アプリを導入することで次の受診日を忘れてしまう可能性は低くなり、リピーターとして来院してくれるでしょう。
既存の患者さんやターゲットに向けて定期的に情報を発信する
リピーターや再初診患者を増やす方法に「既存の患者さんやターゲットに向けて定期的に情報を発信する」ことがあります。患者さんとSNSなどを通してつながることができれば、定期的に歯科医院からのお知らせを通知できます。たとえば、歯の定期検診の案内などを既存の患者さんやターゲットに向けて発信することで、一度通わなくなった患者さんも再初診患者として来院してくれる可能性が高まるでしょう。
丁寧なコミュニケーション
「丁寧なコミュニケーション」は重要です。丁寧なコミュニケーションがない歯科医院では、リピーターや再初診患者を増やすことは難しいでしょう。丁寧なコミュニケーションは、患者さんの信頼感を獲得するために必要です。患者さんは、歯科医院への受診に関して不安を抱いていることがあります。患者さんの不安や疑問、意見に耳を傾けることで「信頼できる歯科医院」と思ってもらえることが大切でしょう。歯科医院へのリピート・再初診は、患者さんとの信頼関係が重要になるため、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
歯科医院は自費治療の患者を増やす必要もある
歯科業界は競争が激しいため、今や保険治療だけで他の競合歯科医院と差別化を図ることは難しくなっています。そのため、歯科医院は自費治療の患者さんを増やす必要もあります。
自費治療で集客(集患・増患)すべき分野として、たとえば以下の3つが挙げられます。
- インプラント
- ホワイトニング
- 歯科矯正
インプラント
「インプラント」は、技術の高さが求められる大きな治療のため、どこの歯科医院を受診すればいいか、歯科医院を探しているユーザーも少なくありません。自院がインプラント治療に力を入れている、これから入れたいと考えているのであれば、公式ホームページを作成し、それが魅力的に伝わるようアピールしましょう。インプラント専門のポータルサイトに登録することも可能です。そのように工夫しアピールすることで、インプラントにおける自費治療の患者を増やせるでしょう。
ホワイトニング
近年「ホワイトニング」は、歯科医院だけでなくエステサロンにおいても施術できるようになっています。そのため、歯科医院は他の歯科医院やエステサロンにはない自院特有の強みをアピールすることが重要です。自院のホワイトニングと一般的なホワイトニングとの差別化を説明したり、費用を明確にしたりすることで患者を増やせます。
歯科矯正
「歯科矯正」も自費治療での集客が可能な歯科の一つです。歯科矯正は、歯科医院のターゲットにより目的が変わります。たとえば、子どもがメインターゲットである場合、歯科矯正は「小児歯科矯正」となります。また、メインターゲットが女性である場合、歯並びを美しくするという目的の「審美歯科」になります。まず、ターゲットを事前に検討し明確にしてから、集客を行うことが重要です。
取り組みを継続することが重要
初診患者(新規患者)を増やすための施策をいくつか紹介しました。どんな取り組みも一時的に実施するのではなく、継続することに効果があります。たとえば、歯科医院のスタッフによる丁寧なコミュニケーションは、継続して取り組んでいくことで信頼関係を築けます。既存の患者さんやターゲットに向けて情報を定期的に、継続して発信することは次の来院につながるでしょう。
歯科医院において初診患者(新規患者)が増えても、患者さんに定期的に来院してもらわない事には集客(集患・増患)につながりません。実際に来院してくれた患者さんへのアンケートをもとに、患者さんのニーズに応じた対応を継続的に行っていくことが、集客(集患・増患)、また歯科医院のファン獲得につながります。
まとめ
この記事では、患者さんが歯科医院を選ぶ方法や、競合に負けないための具体的な集客(集患・増患)方法やポイントをご紹介しました。
競争の激しい歯科業界の現状を考えると、歯科医院はただ治療を行っているだけでは初診患者を増やしていくことは難しいでしょう。歯科医院の院長先生や歯科医師の先生方は、意図的に初診患者を増やしていく集客(集患・増患)方法を導入していくことが重要です。初診患者を増やしていくための効果的な集客方法に「公式ホームページ」がありました。自分の歯科医院の情報を効果的に、そして魅力的に患者さんに届けるために、コンテンツやデザインを患者さんやユーザーのニーズに合わせていくことが求められています。
株式会社ITreat(アイトリート)は、歯科医院をはじめ医療機関に特化したプロのスタッフが、医療広告ガイドラインの指針に沿った効果的なホームページ制作をお届けしております。無料の見積もりを承っています。お気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら
執筆者
株式会社ITreat
Webディレクター/サブリーダー
化粧品販売、制作会社、建設会社を経て2020年に株式会社ITreatへ入社。未経験からWebディレクターへ転身。現在は、病院・クリニックや一般企業のサイト制作におけるディレクション業務をはじめ、クライアントの採用業務のサポートなどを担当。
Related Posts
関連記事