病院・クリニックのホームページの効果とは?患者さんが選ぶ決め手は公式サイト?
最終更新日:2024/04/26
公開日:2022/01/19
〜はじめに〜 公式ホームページは集客(集患・増患)に効果的!
病院には公式ホームページが必要なのか、公式ホームページを持つことでどんな効果が期待できるのか知りたいのではないでしょうか?インターネットから情報を得ようと考える患者さんが多くなっており、公式ホームページに書かれた情報を参考に、病院を利用するかどうかを判断しています。病院が公式ホームページを持つことは集患・増患が期待できる上に、求人・採用にも効果的です。
この記事では、患者さんに対するアンケート結果を元に、病院が公式ホームページを持つことで期待できる効果について解説します。
患者さんの3人に1人以上が検索時に「公式サイトの情報を参考にする」と回答!
弊社が歯科に通っている全国20代~60代の男女を対象に実施した「歯科医院選び」に関するアンケートによれば、患者さんの30%以上が「公式サイトを参考にする」と回答しています。
「歯科医院選び」に関するアンケート(複数回答可)の結果は以下の通りです。
質問内容:「クリニックや病院、歯科医院を探すとき、どのような情報を参考にしていますか?(複数回答可)」
- 家族や友人の口コミ 53.5%
- 公式ホームページ 34.2%
- 口コミ・比較サイト 29.2%
- 病院検索サイト 21.9%
- 街頭の看板・広告 11.4%
- 地図アプリ 9.7%
病院選びにおいて、家族や友人の口コミ、口コミ・比較サイトといった実際に病院を利用した人の意見を参考にする一方で、公式ホームページに書かれている情報も重視されていることが分かります。
公式ホームページには、病院のあらゆる情報が記載されているため、病院を選ぶための検討材料になるでしょう。
前述の質問で「公式ホームページ」と回答した人のうち7割弱の人が、公式ホームページに求めている情報がなかった場合は選択肢から外れると回答しています。
質問内容:「公式ホームページ内に求めている情報がなかった場合、選択肢から外れますか?」
- はい 68.4%
- いいえ 31.6%
病院が公式ホームページを持っていることだけが重要なわけではなく、掲載されている内容が重要であることが分かります。患者さんが病院やクリニックのホームページにどんな情報を求めているのかを理解し、適切に情報提供することが重要です。
ホームページは現代社会の情報インフラ!
ホームページは、現代社会の情報インフラとなっています。
総務省が令和2年に実施した情報通信に関する統計調査のデータを見てみると、自社のホームページを開設している企業の割合は全体で90.1%と9割を超え、業種別に見ても87.4%を超えています。
誰でも気軽にインターネットを介して情報を得るようになった現代では、ホームページを持つことは当たり前になっているといえるでしょう。
【引用元】https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202000_002.pdf
スマホに対応したホームページになっていますか?
【引用元】https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202000_001.pdf
総務省が令和2年に実施した情報通信に関する統計調査のデータを見てみると、スマホを保有している割合は全体で86.8%を超え年々増えており、いまでは約9割の人がスマホを持っていることになります。つまり、ホームページはスマホに対応している必要があるということです。
ホームページがスマホに対応していなければ、レイアウト(見た目)が崩れたり、適切なサイズで表示されなかったりする恐れがあり、その場合、いくらサイトを見にきてもユーザーはこちらが求めるアクションをする前に離れてしまいます。
また、スマホやタブレットでの閲覧に対応したホームページは、SEOでも有利です。Googleの検索アルゴリズムは、スマホやタブレットなどのモバイル端末でも見やすいか、操作しやすいかを重視しています。
ホームページをスマホやタブレットなどのモバイル端末にも対応させることでGoogleからの評価が高くなるため、検索ページで上位表示されやすくなります。
ホームページで患者さんが求める情報を提供するには、パソコンだけでなく、スマホやタブレットで閲覧する場合も考慮しておくことが重要です。
公式サイトが来院の決め手!?40%以上が「受診をやめた経験あり」と回答
公式ホームページを見た人のうち、4割以上が「受診をやめた経験あり」と回答しています。
質問内容:「公式ホームページを見て、受診を躊躇った・やめた経験はありますか?」
- はい 41.4%
- いいえ 58.6%
受診をやめた理由としては、以下のような回答が寄せられています。
- 院内の写真がなく雰囲気がわかりづらかったから(20代/女性/会社員)
- 不明瞭な点が多く、電話での問い合わせも不親切だった(20代/男性/自営業・自由業)
- 作りが古い、情報が更新されてない(30代/男性/会社員)
- 院長の経歴などがあまり良くないかな?と感じたこと。スタッフの数がとても多く、人件費がかかる分、料金が高そうだと感じたこと(40代/女性/専業主婦)
- 感染対策などに全然言及していなかった(50代/男性/会社員)
受診するかどうかを判断する際に、公式ホームページを見た印象や書かれた情報が大きく影響していることが分かります。
掲載されている情報が最新に更新されていなかったり、ユーザーの疑問や不信感につながる情報が残っている場合、受診をやめる原因につながってしまうようです。
またこの質問から、9割以上の人が公式ホームページで院内の雰囲気が分かる情報を求めていることがわかります。
質問内容:「公式ホームページに院内の雰囲気がわかる情報はどのくらい必要だと思いますか?」
- 絶対に必要だと思う 39.3%
- どちらかと言うと必要だと思う 52.7%
- どちらかというと不要だと思う 6.3%
- 不要だと思う 1.7%
院内の雰囲気が必要な理由として、以下のような回答が寄せられました。
- 清潔感がある医院がいいので院内の写真の情報はほしいです(20代/女性/専業主婦)
- 院内の待合室や受付、治療室内の様子を知ることができて安心するから(30代/女性/パート・アルバイト)
- ある程度、病院の取り組みや経営状態が分かると思うから(40代/男性/会社員)
- 最新の治療器具が置いてあるかどうか知りたい。落ち着いた雰囲気であるかどうか知りたい(60代/女性/専業主婦)
病院として清潔感が保たれているか、落ち着いて受診できるのかに興味を持つ患者さんが多いようです。院内の待合室や受付、治療室内の様子が分かるような写真など、院内の雰囲気が分かるような工夫をしましょう。
ここが重要!病院・クリニックの公式ホームページを作る時のポイント
アンケート結果から分かる、病院・クリニックの公式ホームページを作る際に重視すべきポイントは以下の通りです。
質問内容:「初めて受診するクリニックや病院、歯科医院の公式ホームページを見るとき、重要視する情報を教えて下さい(複数回答可)」
- 通いやすさ・アクセス 62.5%
- 口コミなど利用者の評価 52.6%
- 診療日・診療時間 51.7%
- 医師やスタッフに関する情報 47.2%
- 院内の雰囲気 40.3%
- 医師の実績や経歴 35.7%
上記のポイントをできるだけ詳しくホームページで紹介するようにしましょう。例えば、歯科の場合、何回かに分けて治療に行く必要があったり、定期メンテナンスなどで訪れる必要もあるため、来院時に利用できる交通機関や最寄り駅からの時間など、アクセス方法については力を入れる必要があります。診療日や診療時間も含め、まずは自分が通える条件に当てはまるかどうかの情報が重要のようです。
正しい情報を掲載していますか?
これまでの調査でホームページの重要性がわかりますが、では実際に受診した方の意見はどうでしょうか。
質問内容:「実際に受診してみて、受診前の情報と違うと思ったことはありますか?」
- はい 33.4%
- いいえ 66.6%
実に3割以上の人は、受診前に得た情報と、実際に受診して感じた印象が異なると回答しています。
公式ホームページの情報が更新されていなかったり、治療内容や方法に変更があったのかもしれません。
では、どのような情報が違ったのでしょう。
患者さんが気にしている病院・クリニックの情報
前述の質問で「受診前の情報と違った」と回答した人のアンケート結果が以下の通りです。
質問内容:「どのような情報が異なりましたか?(複数回答可)」
- 院内の雰囲気 47.9%
- 医師やスタッフに関する情報 34.7%
- 口コミなど利用者の評価 27.5%
- 待ち時間や混雑情報 18.6%
- 医師の実績や経歴 13.5%
- 設備や検査機器 11.8%
院内の雰囲気や医師やスタッフに関する情報が多く、患者さんが気にしているポイントとも言えます。この情報が実際と異なると信頼度の低下につながる可能性もあるため、最新の情報を提供することが重要でしょう。
また受診前に欲しい情報として以下の回答が寄せられました。
- キッズスペースなどがあって治療中に子供を見てもらえるか(20代/女性/専業主婦)
- その歯医者さんが何を専門としているのか、専門分野について知りたい。あとは院内の様子がわかる写真。スタッフさんの様子がわかる写真。医者に行く前の不安が取り除かれるような情報があると良い(30代/女性/会社員)
- 比較的すいている日や時間の情報があると待ち時間が少なくて済むので(50代/女性/専業主婦)
- 支払方法があると嬉しいです。急に病院に行った時に現金を下ろさずに決済できれば助かるから(50代/男性/会社員)
子連れの患者さんや、受診する時間が限定されている会社員の方など、ライフスタイルや環境によって求めている情報も異なるようです。病院やクリニックが特に来て欲しい年齢層やターゲット層があれば、それに合わせた情報提供が重要です。
病院のホームページは作った後も大事!効果的な運用とは?
病院のホームページは、一度作って終わりではありません。継続して情報を発信し続けることが重要です。
病院のホームページを見る患者さんにとって、書かれている情報が最新のものなのかは判断しにくいです。定期的な情報の発信、コンテンツを更新することで、ホームページが放置されていない、最新のものであるという印象を与えることができます。
診療日を平日診療・土日休診としている場合でも、診療日が変更になるケースは多いです。基本的な診療日を書いているだけでは、突然の変更は患者さんに伝えられません。「お知らせ」ページなど医院の最新情報を掲載するコンテンツを作成し、診療日の変更を伝えることで、患者さんは安心して来院することができます。
病院のホームページは求人・採用にも効果的
病院のホームページは、求人・採用活動にも効果的です。
病院のホームページから応募する人は労働意欲が高く、離職率も低い傾向にあります。また求人・採用ページは、一度作成すれば長期間活用できます。
ただし、ホームページのアクセス数が少ない状況では、効果が低いです。SEO対策やSNSを活用し、自院のブランディングに取り組みましょう。
まだホームページをお持ちでない先生、これから開業される先生へ
ここまで病院やクリニック・歯科医院にとっての公式ホームページの重要性について述べてきましたが、いずれの皆さんにとっても欠かすことのできないツールだと言えるでしょう。特にこれから患者さんを獲得していく新規開業の医院様にとってはより重要と言えます。
開院前のホームページ制作について
ホームページがその効果を発揮するためには、より多くのユーザーに見てもらうことが大前提です。そのためには、医院名や「新宿 風邪」「大阪市 歯医者」など、来てほしい患者さんが検索するキーワードで検索結果の上位に表示される必要があります。ただし、公開したホームページが特定の検索結果に表示されるまでにはある程度の時間が必要で、すぐに上位表示されることは難しいのが現実です。
一日でも早くホームページを公開し、Googleなどの検索エンジンにより早く認識させることは、開院時の患者さん獲得につながります。開院が決定し、建物の工期などが固まりはじめたら、少しでも早くホームページ制作に着手されることをおすすめします。
もちろん、開院前だと建物ができていなかったり、スタッフや設備が揃っていなかったりなど、写真などの素材が間に合わないことがあります。ですがホームページは印刷物と違い、用意できたものから順次追加することもできるため、必ずしも素材が揃っていないと作れないものではありません。
開院前に先行して、内覧会の案内やオープニングスタッフの募集も行えるため、できる限り早くホームページを用意しましょう。
〜まとめ〜 患者さんに選ばれるホームページを
病院のホームページには、集患・増患獲得の効果があります。病院の最新情報を適切に発信することで、患者さんの増加につなげることができるでしょう。
一方、病院の情報が不十分な場合には、患者さんが受診をためらう可能性もあります。興味を持った患者さんを逃さないように、十分な情報を提供し、運用し続けることが重要です。患者さんに選ばれるホームページを作りましょう。
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【記事の引用元】
▼【病院の決め手は公式ホームページ!?】集患・増患にお悩みの方必見!全国男女が病院を探す際に求めている情報が明らかに!|PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000078511.html
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執筆者
株式会社ITreat
Webディレクター/リーダー
大手求人情報誌のデザイナー、インハウスのWebデザイナーを数年経験。Webディレクターに転身後、Web事業を展開している上場企業を経て、2019年に株式会社ITreat入社。現在は病院・クリニック・リハビリ施設サイトのディレクションを担当。社内外のSEO対策にも従事。
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