【2022/01/20更新】歯科・クリニック向け「事業復活支援金」の最新情報まとめ
最終更新日:2024/04/26
公開日:2021/12/10
2021年11月19日(金)に、過去最大となる55.7兆円の経済政策が閣議決定。中小企業向けに最大250万円の給付金「事業復活支援金」が新たに決定しました。
この記事では経済産業省・中小企業庁のホームページで公開されている資料をもとに、主に歯科・クリニック(病院)などに向けて、給付を受けるためにいまから準備できることを説明します。
【更新情報】
2022年01月20日
・給付要件について情報追加
・申請から給付までのフローの追加
・申請方法の追加
・必要書類の情報更新
・申請開始の予定時期の情報更新
・不正防止対策について事前確認の情報追加
・問い合わせ先の追加
2021年12月28日
・給付上限額に関する表の追加
・給付額算出式の追加
『事業復活支援金』とは?
新型コロナの影響により売上が大きく減少した、中堅・中小・小規模の事業者と個人事業者(フリーランス含む)に対して、給付する支援金です。
事業の継続・回復を目的とし、2022年3月までの見通しを立てられるよう事業の規模に合わせて事業復活支援金を支給。地域や業種は不問となっています。そのため、歯科やクリニック、病院も申請可能となります。
事業復活支援金の給付対象
支援金給付の対象者は、新型コロナウイルスの影響で、2021年11月〜2022年3月の期間のうちいずれかの月の売上高が、2018年11月〜2021年3月の期間の任意の同じ月の売上高と比較して30%以上減少した以下の事業者です。(医療法人、個人医院も含まれます)
- 中堅企業
- 中小企業
- 小規模事業者
- フリーランスを含めた個人事業主
事業復活支援金の給付要件
支援金給付の要件は以下の2点です。
- 新型コロナウイルス感染症によって事業活動に影響を受けている※1
- 2021(令和3)年11月〜2022(令和4)年3月のいずれかのひと月の売上高が30%以上減少
※1 新型コロナウイルスの影響を受けた裏付けとなる書類の提出を求められる場合があります。
例)自治体等の要請文、他者がコロナ禍を理由として休業・時短営業等を行ったことが分かる公表文、自らの事業との関連性を示す書類(店舗写真等)等
新型コロナウイルス感染症による影響と関係のない以下に該当する場合などは、給付の要件に当てはまりません。
●実際に事業収入が減少したわけではないにも関わらず、通常事業収入を得られない時期(事業活動に季節性があるケース(例:夏場の海水浴場)における繁忙期や農産物の出荷時期以外など)を対象月とすることにより、算定上の売上が減少している場合
売上計上基準の変更や顧客との取引時期の調整により売上が減少している場合
●要請等に基づかない自主的な休業や営業時間の短縮、商材の変更、法人成り又は事業承継の直後などで単に営業日数が少ないこと等により売上が減少している場合 等
いくらもらえる?
事業復活支援金の給付額は、5か月分(2021年11月~2022年3月)の売上高減少額をもとに算定されます。
現時点で比較する期間が明確になっていませんが、上記5か月のうちひと月でも30%以上売上高が減少している事業者(医療法人・個人医院含む)であれば給付の対象です。
事業復活支援金の給付上限額
給付額の上限は、令和3年12月28日時点で以下のように発表されています。
- 法人(医療法人含む)の場合:最大250万円
- 法人化していないクリニックなど、個人事業主の場合:最大50万円
事業復活支援金の給付額算出式
給付額は、前述した上限額を超えない範囲で、下記の式によって算出される金額となります。
事業復活支援金の流れと申請方法
申請から給付までの流れ
原則、電子申請が基本となるようです。また申請の際には、あらかじめ商工団体や税理士・会計士、金融機関などによる確認が必要になることが予想されます。事前に顧問税理士の方や銀行の担当者にご相談のうえ、正しい情報をご確認ください。
なお、詳細はまだ確定していませんが、登録確認機関※2による事前確認が実施され、その後に申請用のWebページ※3から申請のようです。順次情報が公表され次第この記事でも追記していきます。
申請方法
登録機関によって事前確認が完了すると、Webページからの申請が可能になります。
- 事業復活支援金事務局が設置する予定のWEBページにてアカウント登録※4
- 申請に関わる基本情報を記載の上で、以下の必要書類を添付
- 申請ボタンを押下
(オンラインでの申請が困難な方のためにサポート会場が設置される予定です)
※2 1月24日の週から事務局のホームページにて連絡先などが公表の予定
※3 通常申請の受付開始時(1月31日の週を予定)に事務局ホームページにて開設される予定
※4 一時支援金又は月次支援金の既受給者は、作成済のアカウントを活用可能
事業復活支援金の申請に必要な書類
事業復活支援金の申請には以下の書類が必要になります。
- 確定申告書
- 対象月の売上台帳等
- 履歴事項全部証明書(法人)、本人確認書類(個人)
- 通帳
- 宣誓・同意書
- 基準月の売上台帳等
- 基準月の売上に係る1取引分の請求書・領収書等
- 基準月の売上に係る通帳等
詳しくは以下の表をご確認ください。
確定申告書については、2019年(度)、2020年(度)※5及び選択する基準期間※6を全て含む書類が必要です。
以下の一覧表を参考にしてください。
なお、一時・月次支援金の受給や登録確認機関との継続支援関係の有無など、申請される方の状況により必要書類が異なるようです。詳しくは下記の制度概要資料を確認してください。
▼事業復活支援金の概要について 2022年1月18日時点版(経済産業省HP)
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_fukkatsu/pdf/summary.pdf
※5 11月が決算月の法人は、上記事業年度を1カ年遡った年度
※6 基準期間は、①2018年11月~2019年3月、②2019年11月~2020年3月、③2020年11月~2021年3月のうち、基準月を含む期間
事業復活支援金の申請ポイント
いつから申請できる?いつ給付される?
1月24日の週に、申請要領や給付規定などといった制度の詳細が公表される予定で、事前確認の受付も開始の予定です。
また、1月31日の週に、通常申請の受付が開始予定とのことです。
(特例申請については、2月中旬に受付開始の見通し)
なお、給付のタイミングについては、まだ確定されていません。中小企業庁は、申請受付から2週間以内に振り込むことができるような体制づくりを事務局側に求めています。
不正防止対策
事業復活支援金では、不正受給や誤った申請の防止対策として、以下について事前確認が実施されます。
登録確認機関による対面もしくはTV会議で、書類の有無や質疑応答での形式的な確認が行われます。(継続支援関係にある場合は、電話での確認も有り)
- 事業を実施しているか
- 給付対象等を正しく理解しているか 等
以下の内容を確認し、予め情報を整理することが大切です。
なお、事前確認を行う機関は事務局のWebサイトで順次公表されます。
登録確認機関と申請希望者が「継続支援関係」※7にある場合、一部の事前確認を短縮することが可能です。
持続化給付金では、不正受給が相次いだため、徹底した再発防止対策がとられています。もし不正が検知された場合は、必要に応じて追加調査・刑事告発が行われるようです。
※7 継続支援関係の定義
①法律に基づき特別に設置された機関の会員・組合員(過去1年以上継続しているもの、又は、今後も含め会員等期間が1年以上のもの)
②法律に基づく士業の顧問先(過去1年以上継続しているもの、又は、今後も含め契約等期間が1年以上のもの)
③金融機関の事業性融資先(株式保有先を含む)
④登録確認機関の反復継続した支援先(事業者の本業で2019年~2021年の間に毎年1回以上の支援実績があるもの)
申請するための準備
申請から迅速に振り込まれる体制づくりが求められていますが、書類に不備があれば当然給付までに時間がかかってしまいます。作る必要のある書類については、あらかじめ顧問税理士に帳票を依頼するなどして、できる限り準備をしておきましょう。
問い合わせ先
事業復活支援金に関するお問い合わせ先として、以下の「事業復活支援金事務局」や「質問フォーム」をご活用ください。
事業復活支援金事務局ホームページ
https://jigyou-fukkatsu.go.jp/
事業復活支援金事務局相談窓口
【申請者専用】
- TEL:0120-789-140
- IP電話等からのお問い合わせ先:03-6834-7593(通話料がかかります)
【登録確認機関専用】
- TEL:0120-886-140
- IP電話等からのお問い合わせ先:03-4335-7475(通話料がかかります)
事業復活支援金 質問フォーム
https://mm-enquete-cnt.meti.go.jp/form/pub/daijinkanboukaikei/jigyou-fukkatsu
※いずれの相談窓口も受付時間は、8時30分~19時00分(土日、祝日含む全日対応)(最新の受付時間は、事業復活支援金事務局ホームページをご確認ください。)
※携帯電話からでもフリーダイヤルにお電話していただくことができます。
※お問い合わせの際は、電話番号をよくお確かめのうえ、お掛け間違いのないようにお願い申し上げます。
まとめ
この記事では、「事業復活支援金」に関する情報をご紹介しました。
『事業復活支援金』とは
- 事業の継続・回復を目的とした支援金
- 地域・業種は不問
- 法人(医療法人含む)の場合:最大250万円給付
- 法人化していないクリニックなど、個人事業主の場合:最大50万円給付
- 2021年度の補正予算成立後、準備が整い次第申請受付が開始される予定
公表されている最新情報をもとに紹介していますが、ご自身でも必ず公式情報をご確認ください。
記事内の引用元まとめ
最後に
今後、情報の更新があった場合は、随時このページをアップデートしていきます。
よろしくお願いいたします。
本記事は1月18日時点で公表されている情報をもとに書かれた記事です。最新情報はくれぐれもご自身でご確認ください。
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