病院がGoogleマップの口コミを増やすためにできること
公開日:2026/04/15
口コミが少ない、あるいは悪い口コミばかりが目立っている——そんな悩みを抱えている医療機関は少なくありません。
「良い医療を提供しているのに、なぜ口コミが集まらないのか」という声をよく耳にします。その理由は明確です。病院は「感動体験を共有したくなる場所」ではなく、「不調を改善しに来る場所」であるため、患者さんが自発的に口コミを書く動機が生まれにくいのです。
口コミは現代の患者さんが医療機関を選ぶうえで、非常に重要な判断材料になっています。この記事では、口コミがなぜ重要なのか、口コミを増やすにはどうすればよいかを、具体的に解説します。
なぜ病院の口コミがこれほど重要なのか
「病院選び」の際に重要な判断材料となっている
サイジニア株式会社が全国の20〜60代男女を対象に行った「病院・クリニック選び」に関する調査では、病院を探す際の情報源として「クチコミ・比較サイト」を活用する人が39.0%に上ることがわかりました。
また、病院選びの判断基準として「クチコミでの評判」を挙げた人は52.5%と、距離(69.6%)に次いで2番目に多い結果となっています。
つまり、患者さんの約半数が「口コミの評判」を参考に病院を選んでいます。口コミが少ない、もしくは評価が低い医療機関は、それだけで候補から外されるリスクがあるのです。

口コミを増やす前に知っておくべきルール
口コミを増やす取り組みを始める前に、必ず守らなければならない法律とプラットフォームのルールがあります。違反すると行政指導やペナルティを受ける可能性があるため、必ず確認しておきましょう。
【重要】医療広告ガイドラインで禁止されていること
厚生労働省が定める「医療広告ガイドライン」では、医療機関が広告として使用できる内容が厳しく制限されています。口コミに関連して特に注意が必要な禁止事項は以下の通りです。
- 口コミサイトからの体験談の転載:患者さんの感想を医療機関のサイトやSNSに引用・掲載することは禁止されています
- 医療機関スタッフによる体験談の記載:スタッフが患者のふりをして書いた口コミは、広告規制の対象となります
- 体験談の編集:患者さんの感想を医療機関が改変して掲載することも禁止です
- 金銭・プレゼント等の対価を提供しての口コミ依頼:景品表示法に違反するおそれがあります
引用元:厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」
ただし、個人が自ら口コミサイトやGoogleに投稿する体験談については、医療機関が関与していない場合(費用を負担したり依頼したりしていない場合)は、広告には該当しないとされています。
Googleのポリシーで禁止されていること
Googleビジネスプロフィールの口コミについても、以下の行為はポリシー違反となります。
- 特定の患者(満足度が高そうな方だけ)を選んで口コミを依頼する行為
- 口コミと引き換えに割引や特典を提供すること
- 不自然な方法での大量獲得
病院の口コミを合法・適切に増やす6つの方法

ルールを守ったうえで、口コミを増やすための具体的な方法をご紹介します。
方法①:退院・会計時に口コミ投稿のご案内をする
最も効果的で、かつシンプルな方法です。患者さんが帰り際に「よろしければGoogleのご感想をお聞かせください」と自然にお伝えするだけで、口コミ投稿率は大きく変わります。
実施のポイント:
- 特定の患者さんを選ばず、すべての患者さんに案内する(Googleポリシー遵守のため)
- QRコードを記載した小さなカードを渡す、または受付に掲示する
- 「一言でも構いません」と一言添えるとハードルが下がる

2. Googleビジネスプロフィールを整備する
口コミを書いてもらいやすい環境を整えることも重要です。Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)に診療情報・写真・地図などが充実していると、患者さんが「口コミを書こう」というアクションを起こしやすくなります。
整備すべき主な項目:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本情報 | 診療時間・休診日・電話番号・住所(NAP情報)を正確に記載 |
| 写真 | 院内の様子・スタッフ・外観などを複数枚掲載 |
| 診療科目・サービス | 提供する医療内容を詳しく記載 |
| 投稿(お知らせ) | 定期的に最新情報を発信する |

3. 口コミへの返信を丁寧に行う
既存の口コミに丁寧に返信することで、「この病院はちゃんと患者の声に向き合っている」という印象を与えられます。それが次の患者さんの口コミ投稿を促す効果もあります。
良い返信のポイント:
- ポジティブな口コミには感謝の言葉を添える
- ネガティブな口コミにも誠実に、かつ個人情報に触れずに対応する
- 定型文ではなく、内容に応じた言葉を選ぶ
- 患者の感想をそのまま引用・転載しない(医療広告ガイドライン違反になる場合がある)
4. 患者さんの満足度を向上させる

そもそも論にはなりますが、患者さんが外来や入院などの体験を通して、サービスに対して満足をしている状態でなければ、口コミは良くなりません。
診察時の医師の対応はもちろん、看護師、理学療法士、受付、各種放射線技師など、患者さんと接する全ての職種において、患者さんに対してのホスピタリティをきちんと持つことが、やはり集患にもきちんと伝わって、集患にもきちんと良い効果をもたらすことは明らかです。
そもそも「口コミを書きたい」と思ってもらえるような診療体験を提供することが根本的な対策です。口コミの内容を分析すると、高評価につながりやすい要素が見えてきます。
高評価につながりやすい院内体験の例:
- 待ち時間の短縮・見える化(「現在〇人待ち」など)
- スタッフの丁寧な対応・あいさつ
- 医師による分かりやすい説明・コミュニケーション
- 院内の清潔感・居心地の良さ
- 予約・会計のスムーズさ
5. 病院・クリニック専門の口コミサイトにも登録する
Googleの口コミだけでなく、医療機関専用の口コミ・情報サイトへの登録も有効です。複数のプラットフォームに存在することで、より多くの患者さんの目に触れる機会が増えます。
主な医療機関向け口コミ・情報サイト:
- ドクターズ・ファイル
- Caloo(カルー)
- EPARK(イーパーク)
- e-クリニック
- Googleマップ(ビジネスプロフィール)
各サイトに正確な情報を登録し、管理画面から定期的に情報を更新しましょう。
6. 患者満足度アンケートを活用する
院内アンケートや、オンラインアンケートツールを活用して、患者さんの声を集める仕組みを作ることも有効です。アンケート結果を院内改善に活かしながら、「ご満足いただけた方はぜひGoogle口コミにもご感想をお寄せください」と案内することで、自然な形で口コミ投稿につなげられます。
悪い口コミが来たときの正しい対処法
口コミを増やす取り組みをしていると、ネガティブな口コミが目に付くようになることもあります。悪い口コミへの対応も、医療機関の信頼に直結する重要な取り組みです。
対処の基本方針
削除できるケース(Googleへ申請可能):
- 明らかな虚偽・なりすまし投稿
- 誹謗中傷・差別的な内容
- 実際に来院していない人による投稿
返信で誠実に対応すべきケース:
- 待ち時間・対応への不満
- 説明不足への指摘
- スタッフの態度への意見
悪い口コミに対してきちんと返信することで、他の閲覧者に「誠実な医療機関」という印象を与えることができます。感情的な反論や言い訳は避け、患者さんの体験を受け止める姿勢を示しましょう。
口コミを増やす取り組みで避けるべきこと(NG行為)
以下の行為は、法律・ガイドライン・プラットフォームポリシーの観点から、絶対に行ってはいけません。
| NG行為 | リスク |
|---|---|
| スタッフや関係者が患者のふりをして口コミを書く | 医療広告ガイドライン違反・景品表示法違反のおそれ |
| 口コミと引き換えに特典・割引を提供する | 景品表示法違反・Googleポリシー違反のおそれ |
| 満足度が高い患者だけを選んで口コミを依頼する | Googleポリシー違反のおそれ |
| 患者の口コミを無断でホームページに掲載する | 医療広告ガイドライン違反のおそれ |
| 業者に依頼してサクラ口コミを購入する | 景品表示法違反・社会的信用の失墜 |
まとめ:口コミは「信頼の積み重ね」
病院・クリニックの口コミを増やすうえで最も大切なのは、患者さんに「この病院を他の人にも教えたい」と思っていただけるような医療体験を提供し続けることです。
その土台の上に、口コミを書きやすい環境づくり(QRコードの案内、ビジネスプロフィールの整備)や、既存の口コミへの丁寧な返信を重ねることで、口コミは自然と増えていきます。
法律とプラットフォームのルールを守りながら、正直で誠実な取り組みを続けることが、長期的な信頼と集患につながります。焦らず、地道に口コミを育てていきましょう。
弊社では、「クチコミアシスト」という患者さんのアンケートをもとに、口コミの文章を自動生成するツールをご提供しております。
もし、以下のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。
- 良い口コミが集まらない
- 悪い口コミが集まってしまう
- MEO経由での患者さんが少ない
参考資料:
- 厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」
- 厚生労働省「令和5(2023)年患者調査の概況」(2024年12月公表)
- サイジニア株式会社「病院・クリニック選び」に関するアンケート調査(2020年)
- Capterra「消費者調査で分かったカスタマーレビューの信頼性と影響力」(2022年)
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執筆者
株式会社ITreat
Webディレクター/リーダー
大手求人情報誌のデザイナー、インハウスのWebデザイナーを数年経験。Webディレクターに転身後、Web事業を展開している上場企業を経て、2019年に株式会社ITreat入社。現在は病院・クリニック・リハビリ施設サイトのディレクションを担当。社内外のSEO対策にも従事。
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