クリニックの検索順位が下がったとき、院長がまず考えるべきこと

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公開日:2026/07/13

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「あれ、いつも1ページ目に出ていたはずのうちのクリニックが、2ページ目に落ちている…」

地域名で検索しても、症状名で検索しても、以前より順位が下がっている気がする——。自院のホームページを久しぶりにいろいろなキーワードで検索してみて、こんなふうに感じたことはないでしょうか。

多くの院長先生は、この瞬間に不安になります。「もしかしてペナルティを受けたのか」「制作会社に任せているのに、なぜ」と、つい焦ってしまうものです。

ですが、最初にお伝えしたい結論があります。検索順位は日々変動するもので、一時的な下落に一喜一憂する必要はありません。 本当に大切なのは、「本当に落ちているのか」「どの範囲で、どれくらい落ちているのか」を、感覚ではなくデータで冷静に測ることです。

この記事では、順位が落ちたと感じたときにまず確認すべきことと、その影響範囲の正しい評価の仕方、そして立て直しのために手を入れられる具体的なポイントを、順を追って解説します。

順位が落ちたと感じたら、まず「現状を正しく測る」

慌てて何かを変える前に、やるべきことは「測ること」です。ここが最も重要なので、少し丁寧に説明します。

そもそも順位は毎日変動する|一喜一憂は禁物

Googleの検索順位は、常に細かく変動しています。昨日は3位だったキーワードが今日は5位、翌週にはまた3位に戻る——こうした動きは、まったく珍しいことではありません。

さらに、検索結果はスマホとPCで異なりますし、検索している場所やGoogleにログインしているかどうかによっても表示は変わります。つまり、「自分のスマホで見たら2ページ目だった」という一度きりの体感だけで、「順位が落ちた」と判断するのは危険です。

だからこそ、個人の見え方ではなく、ツールを使って客観的に測ることが第一歩になります。

Search Consoleで「実際の露出」を確認する

自分の端末での見え方よりも大切なのは、実際のユーザーがどう検索し、その結果として自院がどれだけ表示・クリックされているかです。これを無料で確認できるのが、Googleが提供するSearch Console(サーチコンソール)です。

「検索パフォーマンス」の画面では、次のような指標を確認できます。

  • 表示回数(インプレッション):検索結果に自院がどれだけ露出したか。ここが減っていれば、露出そのものが落ちているサイン。
  • クリック数・クリック率(CTR):表示された中で、どれだけクリックされているか。順位の手前で「そもそも見られているか」を測る指標。
  • 平均掲載順位:期間を比較して、本当に順位が下がっているのかを客観的に確認できる。

ポイントは、期間を比較して見ることです。「直近28日間」と「その前の28日間」、あるいは季節性のある診療科なら「前年の同じ時期」と比べることで、一時的な揺れなのか、それとも継続的に下がっているトレンドなのかを見極められます。

影響範囲を4つの視点で評価する

「落ちている」と分かったら、次はその影響範囲を評価します。以下の4つの視点でチェックしてみてください。

チェック項目見るポイント判断の目安
① どれだけのキーワードで落ちているか一部のキーワードだけか、サイト全体か数語だけなら誤差の範囲。広範囲なら要因が大きい可能性
② 落ちたキーワードの検索ボリュームそのキーワードは実際に検索されているか検索されていないキーワードの下落は集患インパクトが小さい
③ 上位に上がった競合はどんなサイトか新規開業か/リニューアルか/ポータルサイトか「相手が上がった」のか「自院が下がった」のかを切り分ける
④ 自院は何もしていないのに変わったか直前にHPを改修した記憶があるか何もしていなければアルゴリズム変動、いじったならその変更が原因の可能性

とくに②の「検索ボリューム」と、そのキーワードが自院にとってどれだけ重要か(集患につながるか)は、対応の優先度を決めるうえで欠かせません。「順位 × 検索ボリューム × 自院にとっての重要度」で考えると、限られた時間をどこに使うべきかが見えてきます。

③については、上位に上がってきた競合サイトを実際に見てみましょう。新規開業のクリニックが参入したのか、既存の競合がホームページをリニューアルして情報を充実させたのか、あるいは医療ポータルサイトやまとめ記事が上位化したのか——原因によって打ち手が変わります。

④のように、自院で何も変更していないのに複数のキーワードが同時に動いた場合は、Googleのアルゴリズム変動(コアアップデートなど)の影響が考えられます。逆に、直前にサイトを改修した記憶があるなら、その変更が原因になっている可能性を疑ってみてください。

落ちても「動くべき状況」と「様子を見る状況」がある

ここまで測ったうえで、対応の要否を判断します。

検索ボリュームの小さいキーワードのわずかな下落や、アルゴリズム変動の直後などは、まず1〜2週間ほど様子を見るのも正しい判断です。変動直後は順位が揺れ戻ることも多いためです。

一方で、地域名や主要な症状名といった集患に直結するキーワードで、継続的に順位が下がっている場合は、次に紹介する打ち手を検討していきましょう。

慌ててサイトを全部作り直すのではなく、「測ってから動く」。これが立て直しの大前提です。

順位を立て直すために、手を入れられる7つのポイント

現状を把握できたら、いよいよ具体的な施策です。ここでは、クリニックのホームページで手を入れやすい7つの観点を挙げます。優先度の高いものから着手していきましょう。

  • サイトの表示スピード
  • 競合と比較してコンテンツ量と質に見劣りがないか
  • 更新頻度
  • ドメインの強さ(被リンクの数と質)
  • ユーザービリティとデザイン
  • Googleマップのクチコミやサイテーション

1. サイトの表示スピード

ページの表示が遅いと、患者さんは待たずに離脱してしまい、その行動は評価にも影響します。とくにスマホでの読み込み速度が重要です。

Googleが無料提供する「PageSpeed Insights」で現状を確認できます。改善策としては、重い画像の軽量化、使っていないプラグインの整理などが効果的です。

2. 競合と比べたときのコンテンツの量と質

上位の競合サイトと自院を並べて見比べてみてください。診療内容の説明、症状の解説、よくある質問などで、情報量に差はないでしょうか。

ただし、単純なページ数の多さが正解ではありません。大切なのは、患者さんの疑問に十分答えられているかという「質」です。医療分野では、専門家である院長先生が監修した一次情報が大きな強みになります(E-E-A-T の観点)。

3. 更新頻度

長期間まったく更新されていないサイトは、情報の鮮度という面で不利になりがちです。

ブログやお知らせ、診療内容の追記など、無理のない範囲で継続的に更新できる仕組みをつくることが、じわじわと効いてきます。

4. ドメインの強さ

サイトの開設からの年数や、運用してきた実績、蓄積された評価も順位に影響します。

ドメインの強さは一朝一夕には育ちません。だからこそ、安易にドメインを引っ越したりサイトを作り替えたりするのは慎重に判断し、長期的に育てていく視点が大切です。

無料でドメインの強さを測ることのできるツールとしてMOZがあります。検索窓に、自院のホームページのアドレスを入力して、ドメインレートを確認してみてください。

5. 被リンク

医師会や地域団体、関連施設、取材記事など、信頼できるサイトから自然にリンクされることは、Googleにとっての信頼の指標になります。

一方で、リンクを購入するような不自然な手法は逆効果になりかねません。健全な形での言及・紹介を積み重ねていくのが王道です。

6. ユーザビリティとデザイン

スマホでの見やすさ、予約ボタンや電話番号の分かりやすさ、知りたい情報にたどり着ける導線——こうした使い勝手は、患者さんの滞在や行動を通じて評価にもつながります。

順位のためだけでなく、実際の患者体験を良くすることが、結果的にSEOにも効いてくるという視点で見直してみてください。

7. Googleマップの口コミ・数・質とサイテーション

地域での検索(ローカルSEO)では、Googleビジネスプロフィールの存在が非常に重要です。口コミの数や評価、口コミへの丁寧な返信、そして名称・住所・電話番号(NAP情報)が各サイトで統一されているか、他サイトで正しく言及されているか(サイテーション)が問われます。

来院された患者さんに口コミをお願いする仕組みづくりや、掲載情報の整合性チェックから始めると効果的です。

まとめ|「測る → 見極める → 優先度をつけて動く」

検索順位の下落は、どのクリニックにも起こりうる珍しくない現象です。気づいたときにまず大切なのは、慌てないことです。

  • 個人の体感ではなく、Search Consoleで影響範囲を正しく測る
  • 検索ボリュームと自院にとっての重要度から、動くべきか様子を見るべきかを見極める
  • 打ち手は7つの観点から、優先度の高いものから着手する

この順序を守るだけで、無駄な労力をかけずに、本当に効く対策に集中できます。

とはいえ、「Search Consoleの数字をどう読めばいいか分からない」「自院で手を入れるべきポイントの優先順位が判断できない」といったお悩みもあるかと思います。そうした際は、医療機関のホームページ運用に精通した専門家にご相談いただくのも一つの方法です。現状分析からご一緒に整理いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

Y・NISHINA

執筆者

Y・NISHINA

株式会社ITreat

Webディレクター/サブリーダー

■自己紹介

化粧品販売、制作会社、建設会社を経て2020年に株式会社ITreatへ入社。未経験からWebディレクターへ転身。現在は、病院・クリニックや一般企業のサイト制作におけるディレクション業務をはじめ、クライアントの採用業務のサポートなどを担当。

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