クリニックがリスティング広告で成果を出すための5つのコツ

広告運用

最終更新日:2025/03/31

公開日:2025/03/28

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近年、多くのクリニックがオンライン集客手段としてリスティング広告(検索連動型広告)に取り組んでいます。
とくに、美容医療や、レーシック、インプラント、再生医療などの自費領域では、Google検索を行った際に多くの医療機関が広告枠にひしめくことも日常になってきています。
限られた広告予算で、大きな成果を上げるためにはどのように考えるべきなのでしょうか?もちろん、医療機関ならではの法的規制や医療広告ガイドライン、表現上の注意点があるため、適切に広告運用を行わなければ逆効果になりかねません。

本記事では、クリニックがリスティング広告で成果を上げるための5つのコツを紹介します。キーワード設定や広告文の作り方、そしてLP(ランディングページ)の最適化のポイントまで、わかりやすく解説しますのでぜひ参考にしてください。

【コツ1】ターゲットに合ったキーワード設定

リスティング広告を始めるうえで最初に行うべきことは、キーワード選定です。以下のポイントを押さえて、患者さんが実際に検索しそうな言葉を洗い出しましょう。

1-1. 症状や施術内容に応じたキーワード

患者さんが抱える症状や受診理由に合ったキーワードをピックアップします。また、予防接種検診検査など、季節性やイベント性の高いキーワードも注意しておきましょう。

  • 「肩こり クリニック」
  • 「ピロリ菌検査 内科」
  • 「インフルエンザ予防接種 価格」

以下のようなフローで、患者さんの検索意図や実際に利用される言葉を具体的に洗い出します。

キーワード抽出の具体的フロー
  • ①問診・問い合わせ内容の分析:
    この点がもっとも重要かつ、クリニックの広告運用においておろそかにされがちな過程です。
    実際に患者さんから寄せられる問い合わせや来院理由をリスト化し、
    よくある症状や質問をキーワードに落とし込みます。
  • ②関連ツールの活用:
    GoogleキーワードプランナーやGoogleトレンドを使い、
    症状名や施術名との組み合わせで検索ボリュームを調査します。
  • ③季節・イベントの紐づけ:
    花粉症やインフルエンザ予防接種などの時期的需要を考慮して、
    季節ごとの検索傾向を見極めましょう。
  • ④競合リサーチ:
    同地域・同診療科のクリニックのWebサイトや広告文をチェックし、
    類似症状や施術に対してどのようなキーワードを使っているかを参考にします。
  • ⑤ローカルキーワードとの組み合わせ:
    「地域名+症状・施術名」(例:「新宿 肩こり クリニック」)で
    受診圏内のユーザーにアプローチできるよう、地域名をしっかり盛り込みます。

こうしたステップを踏んで網羅的にキーワードを抽出し、優先順位をつけることで、
リスティング広告の効果を最大化しやすくなります。
患者さんが検索しそうなワードをしっかり調査・分類しながらキーワード選定を行ってみてください。

1-2. 地域名を組み合わせるローカルキーワード

クリニックがある地域名を絡めることで、受診圏内のユーザーを的確に取り込みやすくなります。特に地方や郊外では、ローカルキーワードが非常に重要です。

  • 「新宿 内科」
  • 「横浜駅 内科 土日」
  • 「大阪市 皮膚科 しみ治療」

1-3. 検索意図に合わせてキーワードを分類する

「情報収集段階」「検討段階」「行動段階」などユーザーが検索するタイミングに合わせたキーワードを選びます。
たとえば「クリニック名+評判」「症状+治療法」「病院名+予約方法」など、ユーザーの検索意図に沿ったキーワードを広告に連動させましょう。

【コツ2】効果的な広告文の作成

選んだキーワードを活かすためには、広告文(タイトル・説明文)も魅力的かつガイドラインに則った表現にする必要があります。

2-1. ポイントを絞ったキャッチコピー

クリニックの強みやメリットを端的にまとめ、検索キーワードに関連した内容をタイトルへ盛り込み、ユーザーの目に留まりやすくします。

  • 「土日診療可」「駅から徒歩3分」「女性医師在籍」
  • 「予約優先制」「オンライン予約対応」
  • 「各種検診受付中」「夜間診療あり」

2-2. 禁止表現や過度な誇張表現に注意

医療広告では、根拠のない「最先端」「No.1」「絶対治る」などの表現はガイドライン違反となる可能性が高いです。
“○○が改善される可能性があります” “症状や状況により異なる場合があります” といった注意喚起を入れ、誇大広告を避けましょう。

参考:医療広告ガイドラインに抵触しないWebサイト制作

2-3. ユーザーが行動しやすい誘導文

広告文の最後には、「オンライン予約はこちら」「詳細をチェック」など、ユーザーを次の行動へ促す文言を入れると効果的です。
特に1クリックで予約ページへ遷移できる導線を意識し、余計な手間をかけずにアクションできるようにしましょう。

【コツ3】広告の配信設定と予算管理

効果的なキーワード・広告文が準備できたら、配信設定予算管理を行います。

3-1. 地域と時間帯を絞った配信

クリニックの商圏内(周辺数km〜数十km程度)に配信地域を限定し、受診が多い曜日・時間帯に合わせて配信時間を設定します。
例)内科の場合、平日と土曜日の午前帯に集中配信するなど、来院が多いタイミングに合わせるのも有効です。

3-2. キャンペーンごとの目的設定と入札戦略

予約数の獲得」「問合せフォーム経由の問い合わせ」「電話予約の増加」など、目的に合わせてキャンペーンを切り分けましょう。
目的ごとにコンバージョン測定を設定し、入札単価や予算を最適化すると効果的です。

3-3. 予算配分の見直しと運用改善

配信開始後、数日〜1週間おきにデータを確認し、費用対効果を測定します。成果が良いキャンペーンには予算を多めに、成果が出にくいキャンペーンは停止または改善を行うなど、柔軟に運用しましょう。

【コツ4】医療広告ガイドラインを正しく理解する

医療広告には、一般的な企業の広告以上に厳しい規制が適用されます。以下の点をしっかり押さえておきましょう。

4-1. 誇大広告・虚偽表示の禁止

根拠がない「絶対治る」「完治保証」などの表現はNG。
最新技術」「最先端」など客観的根拠がない表現も避けるか、証拠資料の有無を確認して使いましょう。

4-2. 症例写真・体験談の取り扱い

Before/After写真や患者体験談を掲載する場合、実際の治療方法・経過・効果について正確な説明が必要です。
ガイドライン違反のリスクを避けるため、掲載前に専門家や担当の医師としっかり確認しましょう。

4-3. 申請・届け出が必要な場合も

ホームページやLP、広告の内容によっては都道府県への届け出が必要になるケースがあります。
常に最新の医療広告ガイドラインを確認し、クリニックの情報を正しく掲載しましょう。

【コツ5】LP(ランディングページ)の最適化

リスティング広告からの流入先として重要なのがランディングページ(LP)です。広告をクリックしたユーザーが最初に見るページを最適化しないと、来院予約や問い合わせにつながりにくくなります。

5-1. ユーザーの疑問を解消する構成

治療や診察内容料金受診までの流れをわかりやすくまとめます。
どのような症状に対応可能か、どのような医師が担当するのかなど、ユーザーが気になる情報を一貫性を持って掲載しましょう。

5-2. 予約導線の明確化

予約ボタンを画面上部にも設置する、電話番号をすぐ確認できる位置に配置するなど、ユーザーが迷わず行動を起こせるデザインを意識しましょう。
PC版・スマホ版それぞれで使いやすさ(UI/UX)を検証し、改善を重ねることが大切です。

5-3. 実際の雰囲気や安心感を伝える

院内の写真やスタッフ紹介、患者さんの声(ガイドライン順守)などを掲載して、来院時のイメージを持ってもらいましょう。
特に初めて受診するユーザーは不安を抱えやすいため、なるべく丁寧で正確な情報提供を心がけます。

まとめ

リスティング広告は、患者さんが「どのクリニックに行こうか」と具体的に検討するタイミングにアプローチできる強力な集客手段です。以下の5つのポイントを意識することで、より高い成果が期待できます。

リスティング広告で成果を出す5つのコツ
  • ターゲットに合ったキーワード設定
  • 効果的な広告文の作成
  • 広告の配信設定と予算管理
  • 医療広告ガイドラインを正しく理解する
  • LP(ランディングページ)の最適化

最初から完璧を目指す必要はありません。まずは基本的な設定を行い、データを分析しながら運用改善を続けていくことで、徐々に費用対効果を高められます。
医療広告ガイドラインや法的規制をしっかり守りつつ、患者さんが求める情報を提供し、安心して来院してもらえる運用を心がけましょう。

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S・OGAWA

執筆者

S・OGAWA

株式会社ITreat

Webディレクター/リーダー

大手求人情報誌のデザイナー、インハウスのWebデザイナーを数年経験。Webディレクターに転身後、Web事業を展開している上場企業を経て、2019年に株式会社ITreat入社。現在は病院・クリニック・リハビリ施設サイトのディレクションを担当。社内外のSEO対策にも従事。

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