病院・クリニックのホームページ管理会社変更手順|院内でやること6ステップ
公開日:2026/01/22
院長先生がホームページ管理会社の変更を検討する背景には、「更新依頼の反応が遅い」「費用が高い」「提案がなく放置状態」など、運用面の不満が積み重なっているケースが多くあります。放置すると、休診案内の更新遅れや表示崩れ、セキュリティ不備などが起点となり、患者さまの信頼や機会損失につながりかねません。
「管理会社を変更したいけれど、どこから手をつければいいかわからない」「何を準備すればいいのか不安」そんな悩みを抱えていませんか?
ホームページ管理会社の変更は、適切な手順を踏めば決して難しいものではありません。
本記事では、医療機関がホームページ管理会社を変更する際の具体的な手順を、準備段階から運用開始まで詳しく解説します。
ホームページ管理会社変更の全体フロー
ホームページの管理会社変更は、「見た目を変える(リニューアル)」だけとは限りません。多くの場合は、現状のサイトを活かしたまま、保守・更新・サーバー/ドメイン管理の担当を切り替える進め方が可能です。
一方で、契約や権利の状況によっては「引き継げない」「追加費用が発生する」こともあるため、段取りが重要になります。
一般的な流れは以下の6ステップです。
- 現在の契約内容を確認する
- 新しい管理会社を選定
- 引き継ぎ情報の収集
- 現在の管理会社への解約通知
- 新しい管理会社が移管作業を行う
- 新体制での運用開始
上記の6ステップについて、一つずつ詳しく解説していきます。
step1.現在の契約内容を確認する
最初に行うべきは現在の契約内容の確認です。この段階を怠ると、後で予想外の費用や手間が発生する可能性があります。
確認すべき項目
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 契約期間と更新日 | 契約満了日はいつか、自動更新の契約になっているか、年間契約・月次契約などの契約形態 |
| 解約条件 | 解約通知はいつまでに必要か(1ヶ月前、2ヶ月前など)、解約の方法(書面、メール、専用フォームなど)、違約金の有無と金額 |
| 費用関連 | 月額の管理費用の内訳、解約時に発生する可能性のある費用、すでに前払いしている期間がないか |
| ホームページの所有権・移管の可否 | 独自のシステム提供のため、移管できない場合やできても大幅な作り直しが必要になることがある |
| 素材・データの権利関係 | ホームページのデザインや画像、テキストの著作権が誰に帰属しているか |
この時点で「契約が複雑」「資料が見当たらない」場合は、次の候補会社に相談し、現状調査の段取りまで含めて支援してもらうと安全です。
step2.新しい管理会社を選定
現管理会社へ解約を伝える前に、新管理会社へ「現サイトを引き継いで運用可能か」を確認します。先にここを固めると、交渉や引き継ぎが進めやすくなります。
複数の候補をリストアップし、比較検討します。
選定のポイント
- 医療機関のホームページ制作・管理実績があるか
- 医療広告ガイドラインへの理解があるか
- 電話やメールでの対応スピードは早いか
- 定期的なレポートや改善提案があるか
- サポート体制は充実しているか
見積もりの取得と比較
複数社から見積もりを取得し、比較検討します。
見積書で確認すべき項目
- 初期費用(移行作業費、初期設定費など)
- 月額管理費用
- 含まれる作業範囲(サーバー管理、更新作業、アクセス解析など)
- 更新作業の回数制限と追加料金
- SEO・MEO対策の有無
- レポート提出の頻度と内容
- 契約期間と解約条件
見積もりを依頼する際は、価格だけでなく、サービス内容や対応範囲と照らし合わせて総合的に判断することが重要です。
step3.引き継ぎ情報の収集
管理会社変更で最も多い失敗は、必要情報が揃わず移行が止まることです。最低限、次の情報を整理してください。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| ドメイン情報 | 契約名義、管理サービス、ログインID/パスワード ※名義が管理会社だと、移管が難航または最悪引き継げないリスクがあります。 |
| サーバー情報 | 契約会社、管理画面ログイン、FTP情報 |
| CMS情報 | WordPress等の管理画面ID/パスワード、権限 |
| サイトデータ | HTML/CSS/画像等、テーマやプラグイン、バックアップ |
| 各種ツール権限 | Googleアナリティクス、サーチコンソール、タグマネ等 |
| メール関連 | メールサーバー、設定情報) ※管理会社が一括管理していると、解約と同時にメールが止まる事故が起きやすいです。 |
これらの情報は、Excelや管理台帳にまとめておくと便利です。また、パスワードなどの機密情報は、パスワード管理ツールで安全に保管しましょう。
情報が不明な場合の対処法
どうしても情報がわからない場合は、以下の方法で調べることができます。
- ドメインの契約情報: Whois検索で登録者情報を確認
- サーバー情報: ホームページのIPアドレスから調査可能
- CMS情報: 専門的な知識があれば、ページのソースコードから確認可能
ただし、専門知識がない場合は無理せず、新しい管理会社に調査を依頼することをおすすめします。
step4.現在の管理会社への解約通知
新しい管理会社が決まったら、現在の管理会社に解約の意向を伝えます。
解約通知のタイミング
契約書に記載されている解約予告期間を確認し、余裕を持って通知しましょう。一般的には1〜2ヶ月前の通知が必要です。例えば、1ヶ月前通知の契約で4月末に解約したい場合は、3月末までに通知する必要があります。
円満に進めるための伝え方
解約通知は慎重に行いましょう。感情的にならず、ビジネス上の判断として伝えることが大切です。
良い伝え方の例
「今後の医院の方針として、Webマーケティングにより力を入れることになりました。そのため、より専門的なサポートが受けられる会社への変更を検討しております。これまでのご対応には感謝しておりますが、契約を解約させていただきたく存じます。引き継ぎにつきましては、円滑に進められるようご協力をお願いいたします」
避けるべき伝え方
「対応が遅いから解約します」「費用が高すぎるので変更します」
不満を直接ぶつけると、その後の引き継ぎ作業がスムーズに進まなくなる可能性があります。
解約時に確認すべきこと
- 正式な解約日
- 解約に伴う費用の有無
- 最終請求のタイミングと金額
- 引き継ぎスケジュール
- データ提供の方法と時期
- 解約後のサポート範囲
これらを文書で確認し、記録として残しておきましょう。
step5.新しい管理会社が移管作業を行う
移管は「患者さまが見る本番サイトを止めない」ことが最優先です。一般的には次の順序で進みます。
- バックアップ取得(万一に備える)
- 新環境の用意(必要に応じてテスト環境)
- ドメイン・サーバーの移管/名義変更(必要な場合)
- SSL(https)確認、フォーム送信テスト、表示確認
- 公開後の監視(表示崩れ、エラー、計測の欠落チェック)
移行スケジュール
1週目: 契約内容確認、情報収集
2週目: 新管理会社の選定、見積もり取得
3週目: 契約締結、解約通知
4週目: データ移行準備、バックアップ取得
5週目: テスト環境構築、動作確認
6週目: DNS切り替え、本番稼働
7週目以降: 動作監視、最終調整
step6.新体制での運用開始
最後に、DNS(ドメインネームシステム)の切り替えを行い、新しいサーバーでホームページが表示されるようにします。
この作業は新しい管理会社が行いますが、切り替え後は必ず正常に表示されるか確認しましょう。
- ホームページの表示確認
画像や動画、リンクなども含め、すべてのページが正しく表示されているか確認しましょう。 - 旧契約の完全終了
新サーバーでの運用が安定したことを確認したら、旧サーバーとの契約を終了します。旧管理会社からの最終請求書や返金があれば確認しましょう。 - 運用体制の確立
担当者の連絡先確認や、更新依頼の方法と手順の確認、緊急時の連絡方法の確認など、連絡体制を確立しておきましょう。
【注意点】変更時の起きやすいトラブル・失敗例
「手順は合っていたのに、詰まる」典型例を整理します。先回りで潰しておくと安全です。
ドメイン名義が管理会社で、移管に時間がかかる
ドメインは“医院の資産”です。
名義がHP管理会社のままだと、移管手続きが難航し、最悪の場合ドメインを継続利用できないケースが稀に発生します。
メールが止まる(解約と同時にアカウント消滅)
ホームページと一緒にメールサーバーも管理会社が握っていると、解約日を境にメールが使えなくなる事故が起きます。メールサーバー・アカウントの管理状況は必ず確認しましょう。
画像・文章の著作権で揉めて、再利用できない
掲載している写真・文章・デザインの権利が制作会社側にある場合、引き継ぎ時に「使えない」「別途費用」となるケースがあります。契約と合わせて確認が必要です。
WordPress更新を放置しており、移行時に不具合が噴出
引き継ぎ時に判明しがちなのが、WordPress本体・プラグインの更新停止です。更新には互換性の問題が出ることもあるため、移行後に計画的に整備する体制が必要です。
当社のホームページ保守サービスについて
当社では、医療機関に特化したホームページ保守・管理サービスを提供しています。
主なサービス内容
- サーバー・ドメインの保守管理
- 月々の休診日投稿代行
- 月一時間までの更新作業
- 月次アクセスレポートの提出
弊社の強み
- 医療機関に特化したWeb制作会社
- 迅速な更新対応
- SEO/MEOを考慮した運用
- 採用のご支援も柔軟に対応
- その他各種お困りごとにも柔軟に対応
ホームページ運営で困っていることがあれば、お気軽にご相談ください。現状の課題をヒアリングし、最適なプランをご提案いたします。
まとめ
ホームページ管理会社の変更は、適切な手順を踏むことでスムーズに進められます。まず契約内容の確認と必要情報の収集を行い、複数の管理会社を比較検討して最適な委託先を選びましょう。解約通知は円満に行い、引き継ぎ作業では十分なテスト期間を確保することが重要です。移行後も継続的に動作を監視し、問題があれば早期に対応してください。
現在の管理会社に不満がある場合、それは改善のチャンスです。患者様にとって使いやすく、医院の信頼性を高めるホームページを維持するために、最適な管理体制を整えましょう。
弊社では他社が作成したサイトを保守運用するサービスを行っておりますので、ホームページ運用でお悩みの先生はぜひご相談ください。

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執筆者
株式会社ITreat
Webディレクター/サブリーダー
化粧品販売、制作会社、建設会社を経て2020年に株式会社ITreatへ入社。未経験からWebディレクターへ転身。現在は、病院・クリニックや一般企業のサイト制作におけるディレクション業務をはじめ、クライアントの採用業務のサポートなどを担当。
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